こんにちは。
4月になり、早くも1週間近くが経とうとしています。
皆さま、どのような新年度のスタートを迎えられたでしょうか?
Oucaの近隣の小学校では、今日が入学式&始業式。
朝見かけた新一年生の可愛らしい姿に、思わず笑顔になってしまいました◎
新たなスタートを迎えた皆さま、おめでとうございます!
ついこの間小学生になった!と思った息子も、2年生に進級。
我が家はというと、3月後半は本当に只々慌ただしくあっという間に過ぎ去り、、、
そのまま春休みに突入でした~。
1年生をゆっくり振り返ったり、諸々の片付けもままならないまま
新年度を迎えることに(大丈夫だろうか、、、)。
春休みとは言っても大人は通常の毎日なので
通勤時に遠回りしたりして、通りの公園や祐天寺の桜をささやかに楽しんでいました。
まさに『花曇り』『花冷え』といった言葉がぴったりな
寒暖差が大きかったり雨も降ったりという悪天候が続いていたので
晴れやかな青空と桜のコントラストは残念ながら堪能することが出来ませんでした。
それでもこの時期の桜は毎年見て知っているのに
圧倒されるような華やかさと存在感!
この光景、上手く切り取れないと分かっているのに、毎年写真に収めてしまいます。
櫻の樹の下には
先日、雨上がりの朝に立ち寄った祐天寺では
まるで冬のような冷たい空気が満ちる中、はらはらと舞い落ちる桜の花びらが
地面に薄く敷き詰められていました。
薄曇りの空と、桜の木々に咲く花と地面の薄い桃色が混ざり合い
ふんわりぼんやりと境目が曖昧になるような不思議な感覚。
その風景に木々や屋根の濃い緑が際立ち、なんだか昔話の中の一場面のようでした。
桜は、日本で古来より親しまれ愛されて来た花だけに
その姿や咲くさまは様々なものに重ねられ、
桜が付く美しい言葉となり、各地に伝わる言い伝えや伝承となり
日本の文化とは切っても切り離せないものの一つとなってきたのだなと思います。
そして、ただ綺麗なだけでなく
どこか神秘的で謎に満ちているような不思議さや
華やかさだけでなく儚さも併せ持つ姿が
いつの時代も人々の心を引き付けてやまないのではないでしょうか。
1年の中でたった数週間だけ、活き活きと満開の花を咲かせて
人々に幸福感や高揚感を感じさせてくれながら
パッと咲いてパッと散る潔く儚い咲き方や、
満開の時、花が枝にぎっしりびっしりと咲くさまもなんだか極端で、
暗闇の中でも薄明るく際立つ佇まいには静かな迫力があり、
美しさの中に、どこか妖しげな魔力のようなものを宿しているのでは、なんて思ってしまいます。
それは、『櫻の樹の下には』という小説のイメージもあるかもしれません。
センセーショナルな描き出しでご存知の方も多いかと思いますが、
桜の美しさの理由が分からずに不安を覚えた『俺』が
その裏には何かがあると考え行きついた、美しいものとそれを作り出す醜いものの存在と対比を
幻覚的な独特な表現で描いた短編小説です。
作者は梶井基次郎。
小説『檸檬』も代表作です。
わたしは高校生の頃教科書で『檸檬』を知りましたが、
鮮烈な色彩や重苦しくなるような心の動きを、繊細に精緻に、
でもどことなくユーモアも感じられるように描く文章にとても引き込まれました。
『櫻の樹の下には』では、『俺』が桜の美しさについて偏執的に考え突き詰めていますが
「そんなはずない」ということが「本当にそうかも」と思えるくらい
どこか空恐ろしく思えるような美しさの秘密が、桜にはあるのだ、、と思えてしまいます。
日本各地に残る桜にまつわる言い伝えや伝承、小説なども
不思議だったり不気味だったり悲しかったりするものが多いように感じるのも
桜の儚さや無常観や生き様(咲き様?)に人間の姿を重ねてしまうからかもしれませんね。
遠目にはふわふわと柔らかく見える満開の桜の木々。
でも近くで見ると、ぎっしりびっしりと無機質に集まっている無数の花々、、、
それが今年になって気づいてしまった、わたしが桜の花に怖さを感じるところです(笑)
このあたりの桜はもう大部分が散ってしまい、見頃が過ぎてしまいました。
皆さまのお住まいの地域はいかがでしょうか?
桜は散ってしまったけれど、この後にはもう一つのお楽しみ
八重桜の開花が待っています!
幾重にも重なる花びらのふんわりとした丸いフォルムの花は
桜(ソメイヨシノ)とはまた趣が異なる華やかさ。
可愛い和菓子のようなボリューム感と、モコモコの花と一緒に見える緑の葉も鮮やかで
儚さではなく活き活きとした力強さが感じられます。
八重桜の開花ももう少し。
花々が一斉に開くのを、楽しみに待ちたいと思います◎
長い日本列島、段々と桜前線が北上していきそれぞれの地域に春を運ぶ様子も
ウキウキと心が弾みますね。
ここ数日で、東北地方に到達したようです🌸
桜の花が散ったあとは、瑞々しい葉桜の新緑の季節。
そして見事な紅葉が過ぎ、葉が落ち冬を迎え、また春に。
力強くも儚く美しい日本の季節の移り変わりは、桜とともにあるのだな~と実感します。
そして、一年の中でも特別な
『出会いと別れ』『終わりと始まり』が行きかうこの時期。
桜の花がその風景を印象的に彩ることで、
多くの人の思いや記憶をより鮮やかに刻んでくれるのだろうと思います。
どなたにとっても、晴れやかな気持ちに満ちた新年度の始まりとなりますように!
●お知らせ
Ouca WEBSHOPでは、この時期にちなんで
淡い桜色の花びらのような淡水パールを用いた特別なアイテムをお作りしています。
春らしい優しく柔らかい色合いの淡水パール、ぜひ楽しんでみてくださいね。
『ほんのりサクラいろ。淡水バロックパールアクセサリー』はこちらから。
また、4/17(月)までは、『送料・代引き手数料無料キャンペーン』も実施中!
ぜひ皆さまのご利用をお待ちしております。
2022.4.6 suzuki